馬鹿にしないで

date:2004-02-22

「馬鹿二シナイデクダサイ」

と、ジョン・スミス(推定35歳、男性、仮名)さんは、大声で言い放ったのです。携帯電話の店の窓口で、何やら長々と話しこんでいたのですが、ついにスミスさんは怒ってしまいました。

「私ノ妻ハ日本人ナノデス。ダカラ私ヲ差別スルノハ、法律違反ナノデス」

法律を持ち出してきましたか。別にスミス夫人の国籍に寄らず差別してはいけないんだけど、まあ、そこは「外国人として区別」くらいの意味なのでしょう。店員は、申し訳ございませんと事務的に謝っている。あーあー、そんな謝り方しちゃて。もちろんスミスさんは、もっとお怒りです。

「知ラナカッタト言ウノハ通用シナイ。法律違反ナノデス」

おおかた身元確認のために、保証人が必要だとか、外国人登録証を見せろだとか言われたのでしょう。分かりますよ、スミスさん。外国人の相手をするのに慣れてない店員って、困るんですよね。テキサスの田舎で円をドルに両替しようとしたら「『円』てどこの通貨だよ」とか言われたりして、怪しまれるんですよね。で、パスポートとか見せさせれて、お前みたいなチビが20歳を超えてるわけがないとか言うんです。

「馬鹿ニシナイデヨ」

あー、スミスさん、それはいけません。あなたの目の前にいる、少しトウの立った店員さんの世代にそのフレーズはいけません。ほら、頭の中を何かがプレイバックして、含み笑いしてるでしょ。あーあー、机とか叩いちゃだめですよ。隣のお客さんが引いてます。

「私ハ、日本ノ会社ノ社長ヤッテルンデス! 社長デスヨ」

お前、そんなこと言うから馬鹿にされるんだよ。

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