date: | 2002-11-15 |
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1986年と言えば、マリリンが長い髪をほどいてシネマスタアを気取っていましたが、私は女の子を口説いてやってやろうと気負っていました。そして、うかつにも数年に渡ってポエムに手を出してしまったのです。自分の名誉のために転載は控えますが、雨の冷たさがしみるだとか、H の次に I があるだとか、桜のごとく自分のこころが色づいていくだとか、およそ正視できるような代物ではありません。
あげくの果てに、詩集とやらを作成し、恋い焦がれる女の子に手渡すという愚行に及んだのです。もはや無敵。わざわざ呼び出し、桜の木の下で馬鹿ポエムを読ませ、じきじきに朗読さえしました。女の子のにこやかだった表情もかげろうというものです。
頑張って馬鹿ポエムを読み終えた女の子は、極めて遠まわしに私の詩を評価し、自分達の嗜好が著しくかけ離れていることを述べ、さらに、架空の彼氏の存在を持ち出し、去っていきました。
やがて、勉学ではなく馬鹿ポエムに費やした高校時代の評価が届くことになります。大学受験の合否通知という形で。
> 散る花を惜しむ心やとどまりて また来ん春の種になるべき (西行)